日本脱出した結果

突然だが、私は目標であった日本の脱出をすることが出来た。

しかしそれは期限付きの「海外駐在」という立場で、だ。

元々私は3月頃だったか、どうしても海外に出て行きたくてシンガポールMBAを受験したが、奇しくもそのタイミングで中国駐在の話を会社から貰った。

 

非常に悩んだが、シンガポールMBAを選んだ場合と、中国駐在を選んだ場合とを天秤にかけ熟慮した結果、駐在を選んだのだった。

 

様々な理由はあるが、やはり駐在では良い暮らしができること、お金もかなり溜まること、一般的に履歴書的に今後のキャリアに有利になると思われること、が主な理由だ。

一方で駐在では結局日本の会社の中で、日本人の上司の元で働くことになり、また3年後には帰国することとなり、真の海外脱出ではないことも当然理解している。

 

ただ、MBAを選んだ場合でも卒業後に果たして完全に外資の会社で、海外の会社でキャリアを開始できるかというとかなり厳しい見込みであったから、私は実利を取って中国駐在を選んだ。

 

そして私はこの夏から、中国の広州という都市に駐在することとなった。

今の所、私はその選択を後悔していない。

日本では絶対に住めないようなルームサービス付きの高級アパートメントに無料で住み、毎日の出勤は専属の運転手がおり、毎月80万円近い手取り額を貰っている。

何の不満があるだろうか?

 

・・・いや、正確には不満はかなりある。

やはり狭い日本人のコミュニティの中で暮らさなければならず、俺が夢見ていた誰も知らない海外の中でタフに生きるような生活では全くない。

仕事内容も、中国人の同僚との会話ももちろんあるが、多くの仕事は日本本社との調整だ。もちろん事前にわかっていたことだが、それでもやはり苦しいと思う時も多い。

 

しかし生活面はかなり充実しており、30強という年齢で金銭面で一定の安心感を得られることができる。これは特に今の私の会社が比較的海外駐在者への待遇が手厚いということもあるだろう。詳しくは知らないが、駐在インセンティブもあまり無いような会社も存在すると聞いている。

 

なので私は今の待遇や履歴書のことを考えながら、つまらない苦しい仕事に耐えるという状況と言えるだろう。

 

さて、一方で今後のキャリア・人生ということはもっと真剣に考えなければならない。

今でもMBAを得たいとは思っている。やはり、この先強いキャリアを築き、海外で働き続けたい(=日本を脱出したい)という気持ちは変わらない。

ただ、この駐在を終えた後私は30代後半になる。

そうすると一旦会社を辞めるよりも、EMBAなどのように働いたままMBAを取得する方が良いかも知れないし、キャリアもこのまま今の会社でギリギリまでキャリアを積み、MBA取得とマネージャー経験を積んでからの方が転職市場での価値を上げられる気もする。

 

ただ、今になって最終的な私の目標がぶれているのも事実である。

キャリアを積んで、もし海外に移住できるほどのキャリアを切り開けたら、それで全てだろうか?どこに住みたい?どんな暮らしをしたい?どんな仕事をしたい?

今は少し、中国がだいぶ好きになっていて、中国にどっぷり浸かりたいという気持ちもある。中国語も学び、中国のMBAを取るのも良い。しかしその先は、、どうだ?

そのようなことを思いながら、今私は日々中国広州という海外での生活を満喫している。